
昨日から、夏休みをいただいています。
曇り空の東京を発ち、11月に個展をお願いしている島るり子さんの工房へ向かいました。
工房の様子は、またあらためて、ブログに掲載します。
島さんの工房のある長野県伊那市を後に、新潟の松之山へ向かいます。新潟県十日町市、津南町は越後妻有と呼ばれる地域です。
農を通して人が自然に関わるなかで育まれた美しい里山がひろがる地域です。
その里山のなかで現代アートを愉しむイベント「越後妻有 大地の祭り 2008」が31日、今日まで行われていました。
作品のいくつかには、宿泊することもできます。
松之山温泉を抜け、登って行った集落にマリーナ・アブラモヴィッチの「夢の家」があります。
昨日は、「夢の家」に宿泊しました。
築100年の民家を改装した空間。マリーナの作品、水晶の枕のついた銅製の浴槽でまず身を清めます。夢をみるためのスーツを着て、黒曜石の枕の棺のような箱型のベッドで鉱物から発せられる自然のエネルギーを感じながら一晩を過ごします。
翌朝、見た夢をベッドにはめ込まれている「夢の本」に書きます。
「夢の本」は日本語と英語で出版されるのだそうです。
ベッドは4つあり、4つの部屋に配置されています。それぞれ赤、紫、青、緑の部屋と名付けられています。窓のガラスにそれぞれの色がついているので、部屋がその色で覆われて見えるのです。
私は、緑の部屋に宿泊しました。
夢は、かたちの朧げな夢のかけらをいくつかみました。眠りは、潮の満ち引きのような寄せては返すような感じ。
緑に満たされて、目が覚めました。
テレビも電話もなく、宿泊者だけの空間。携帯電話も圏外です。
自分自身をみつめる時間を過ごせた気がします。
(T)